ネパール文学最高峰マダン賞受賞作品
パリジャート原作『シリスコフル』
初の完全映画化

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予告編


お知らせ


『カトマンンズの約束』と『カトマンズに散る花』『カタプタリ~風の村の伝説』をあわせたブルーレイ/DVD3枚組BOX『カトマンズ三部作』が、遂に発売。
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作品情報


作品時間:134分
音声:ネパール語
字幕:日本語
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上映会スケジュール


本上映会は終了致しました。
たくさんのご来場、誠にありがとうございました。

伊藤敏朗監督ネパール映画第3作『カトマンズの約束』との同時上映会
2018年4月30日(月)~5月6日(日)
全日10:30~
※早朝割引料金1,300円で全ての同時上映作品(3本)をご覧いただけます
渋谷・ユーロライブ → 詳細はこちら

本上映会は終了致しました。
たくさんのご来場、誠にありがとうございました。

特別上映会
2017年4月28日(金)
神奈川県 川崎市 麻布区 万福寺
川崎市アートセンター・アルテリオ映像館 → 詳細はこちら

本上映会は終了致しました。
たくさんのご来場、誠にありがとうございました。

ハテマロ会設立10周年記念
日本・ネパール国交樹立60周年記念
ネパール大地震一周年復興支援上映会

2016年4月23日(土)~5月8日(日)
渋谷・ユーロライブ → 詳細はこちら

至高のネパール文学 初の完全映画化


 第二次世界大戦中、ゴルカ兵(グルカ兵)として日本軍と戦い、心に傷を負った男・スヨグ。 <シリス>の樹に囲まれた館で厭世的な思索に耽る謎の女・サカンバリ。 二つの孤独な魂は激しく衝突し、やがて奇妙に交錯していく。 1960年代のカトマンズを舞台に織りなされる秘められた愛の物語。 しかし、たった一度の口づけが絶望的なまでの破滅の扉をひらく。

 邦題『カトマンズに散る花』の原作は、ネパールの文豪パリジャート女史が執筆し、 1965年にネパール文学の最高峰・マダン賞を受賞した「シリスコフル」(シリスの花)。 国民的ともいうべき有名な作品でありながら、 その内容はネパール人にとってもきわめて抽象的かつ難解とされ、 長らく映画化が実現してきませんでした。 この困難なプロジェクトに、『カタプタリ~風の村の伝説~』(2008)で ネパール映画政府国家映画賞を受賞したネパール映画研究の第一人者、伊藤敏朗監督(東京情報大学教授)が起用され、 クランクインから4年の歳月と膨大な撮影・編集作業の結果、2時間14分の堂々たる文芸大作として完成、 2013年5月にカトマンズ13館で封切られました。

 映画が最大の国民的娯楽のネパールで、本作が公開されるや絶賛の嵐に包まれ、 批評家はこぞって同国映画史上の最高傑作のひとつと称えました。
 ネパール文芸の精髄を世界に示す<シリス>の青い旋風が、いま、日本に巻き起こります。

震災復興支援上映会で遂に日本公開決定


■大震災前の美しいネパールの姿がここに
 2015年4月25日、ネパールを襲った大地震によって、同国は甚大な被害を被り、 世界遺産カトマンズバレーの伝統建築の街並みも大きく傷つきました。 『カトマンズに散る花』は震災前のカトマンズの美しい姿が焼き付けられた貴重な作品となりました。 撮影監督のガウリ・シャンカ・ドゥンズは、この作品でネパール政府国家映画賞(撮影賞)を受賞しており、 本作のビジュアルは大きな見どころとなっています。

 大震災への支援活動を通じて日本での上映に向けた機運が高まり、 2016年4月の震災1周年にあわせ、本作の日本公開が遂に決定しました。 本上映会の収益の全額が「ハテマロ会」を通じて、 カトマンズのバネパ村マハデヴ寺院の再建を含む、 震災被災地域の文化財の再建や被災者の方々に笑顔を届けるプロジェクトなどに供されることとなっております。

至高のネパール文学を生み出した女性作家・パリジャート


■原作/パリジャート(Parijat)

1937年ダージリンに生まれる。小説家・詩人。
代表作『シリスコフル(shirish ko Phool)』に描かれた独特の思索と死生観は、 ネパール人の深い精神性を描ききり、ネパール文学の最高傑作として名高い。
<シリスコフル(shirish ko Phool)>は「シリスの花」の意味で、シリスの和名は「ジャカランダ」。 アメリカでは『Blue Mimosa』で英訳が出版され、根強い人気を保っている。 1993年没。


ネパール大震災で日本隊を支えた映画俳優・プロデューサー


■プロデューサー・主演/ガネス・マン・ラマ(Ganesh Man Lama)

1958年カトマンズに生まれる。俳優・プロデューサー。
フィルム・クリエーション・ネパール代表。
1990年代のTVシリーズ『カンチ』と『マイリ』で一世を風靡して人気俳優となり、多数の映画に出演。
日本への留学経験もあり、日本語に堪能なガネス・マン・ラマは、ネパール日本両国間の交流において様々な場面で活躍している。

「ヒマラヤの画家」として知られ、文化勲章受賞の日本画家・福王寺法林の現地助手を務めた経緯があり、 その後も日本からのODAや民間による現地学校建設、 高校生国際ボランティアなど、ネパールで活動する日本人にとっての強力な助っ人にして、皆に愛される存在である。

1997年、ネパールと日本の初の合作映画となる『ミテリ・ガウン~愛の架け橋』に主演、 そして2006-2007年に現地で撮影された伊藤敏朗監督の初のネパール映画『カタプタリ~風の村の伝説~』に主演し、 その製作を全面的に支えた。同監督の2013年の作品『シリスコフル(邦題「カトマンズに散る花」)』でも主演を務めている。

2015年、ネパール大震災救難のため現地に赴いた日本のJDR(国際緊急援助隊)からの依頼で、現地コーディネーターとして奮闘し、 JDRの足となる車両をすべて手配したほか、支援物資の分配や住民との交渉など八面六臂の活躍と功績に、 民間人で唯一、日本隊から感謝メダルが授与された。

このときの実話をもとに、映画『カトマンズの約束』を、震災後のカトマンズの瓦礫の上で伊藤監督と共にクランクインした。


ネパール映画監督協会所属の日本人監督


■監督/伊藤敏朗(Toshiaki Itoh)

1957年7月9日大分市に生まれる。
東京情報大学総合情報学部教授ほかを歴任。専門は映像表現論。
東京農業大学卒、日本大学 大学院 芸術学研究科 博士後期課程修了・博士(芸術学)。
ネパール映画監督協会所属の唯一の外国人監督。
2006-2007年に現地で撮影した 中編劇映画・ネパール映画第1作『カタプタリ~風の村の伝説~』がネパール政府国家映画賞を受賞。

2013年現地映画プロデューサーから監督オファーを受け、 ネパール文学最高峰といわれるパリジャート女史原作による文芸大作・ネパール映画第2作『シリスコフル(邦題「カトマンズに散る花」)』を監督し、 ネパールデジタル映画祭評論家賞、ネパール政府国家映画賞撮影賞(ガウリ・ドゥンズ)を受賞。 同作は2016年4月に渋谷ユーロライブで公開された。

ネパール大地震で、盟友ガネス・マン・ラマと日本の国際緊急援助隊の間に生まれた絆の実話をもとに、ネパール映画第3作『カトマンズの約束』を監督。本作は「ネパール・LGシネサークルアワード2075(2018)」にて視覚効果賞を受賞。

多年にわたる両国の映画文化交流活動にたいし2018年7月1日「ネパール社会貢献者表彰」を授与された。

著書『ネパール映画の全貌-その歴史と分析』(2011年、凱風社)ほか。

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